週イチ日記

2010.03.22

無題

 この時期は街を歩いていると卒業式の光景を目にします。親御さんと校門で写真を撮ったり、友達同士ではしゃいでいたり、とても微笑ましい光景です。それにしても卒業式の日は想像していない特別な行動に出る人が多いですよね。特に女子は。
 私は田舎の中学に通っていました。しかも今から20年も前のことです。今の若者には想像できないくらい中学全体がそれはそれは純朴な雰囲気でした。男女が話しをするなんて、一部のおませさんを除いて恥ずかしくてできない田舎の中学生です。そんな中学の卒業式当日のこと。2つの想定外のことが起こりました。
 1つ目は登校するとクラスの女子たちが、プロフィールを記入する用紙をクラスメート全員に配っていたことでした。しかも複数の女子が各々別々に配布活動を行っています。どうやらそれらを集めて、各々がクラス全員のプロフィール集を作るシステムみたいです。名前なんか知ってるやんか、来月は高校生やから住所はもちろん自宅やで、(今みたいに携帯なんてない時代やから)連絡先は当然自宅の電話番号やし、面倒くさいなぁと思う一方、初めて女子と接する機会なのでまんざらでもないなと緊張しながら普段より男らしい字で筆を進めます。しかしながら困ったことに、最終項目はどの用紙もひと言メッセージです。急に言われても、それまで学校の事務連絡以外にしゃべったこともない相手にメッセージなんて思い付きません。しかもいただいた全員に対し同じことを書いて批判されるのも嫌なので大変な執筆作業です。残念ながら私はスポーツが出来るわけでも、格好いいわけでも、面白いわけでもない、クラスメートだから仕方なしに用紙が配られたイケてない男子の1人です。女子としても用紙回収に時間を費やしたくないグループに属します。早く書けよ!卒業式が始まるやろ!というプレッシャーの中、なんとか書き上げ試練を乗り切りました。今思うと、女子サイドも私からのメッセージなんかどうでもよかったんでしょうから、おそらく全てに同じことを書いてもよかったんでしょうね。
 2つ目は大事件でした。卒業式も終わり帰ろうとした時のことです。別のクラスのかわいい女子、しかも学校の事務連絡すらしゃべったことすらないかわいい女子から引き止められ、何かな?と思っていたら学生服の第2ボタンを頂戴と言われました。これは全く想定外の出来事です。対応できるスキルを持ち合わせていない私は完全にパニック状態に陥りました。とりあえず震える手でボタンを外して渡しました。ですが純朴な私は何もしゃべることはできず、何の進展もないままもったいないことに解散してしまいました。進学先の高校は別々だったため、その日以来その子のことを見かけることは今なおありません。もしタイムマシーンが発明されたなら、中学卒業式の自分に「お前、今がピークやぞ!何してんねん!」と怒鳴りに行ってやります。

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