週イチ日記

2011.10.10

無題

将棋と休日。
義父からの電話です。「尾島君。ちょっとええかな」義父定型の言葉で会話は始まり、しばらくの会話の後、「じゃあ行きますわ」私定型の言葉で終わります。
徒歩2分先の嫁さんの実家に着くと、まず義父のPCの不調を調べ、義父が差し出す茶を飲み、新聞を一通り読み終えます。すると必ず義父が、「将棋指すか」と言い出します。
「先手いいぞ」必ず義父はこう言うのです。将棋の指し手の可能性は、10の30乗と言われ、それは地球上の空気中に含まれる分子の数よりも多い指し手になるそうです。
この無限に近い指し手から見て、先後による勝敗の優劣はほぼゼロのようです。しかし義父は必ず私に先手を譲ります。これは義父の私の対する思いやりだと思います。
しかし、対局が始まると思いやりも何もありません。互いに負けたくない一心です。
対局中、義父が言います。
「尾島君。それタダやで」私の手先を指差します。私は「これでいいんです」指し手は替えません
「ならもらうで」義父は私の駒を掴み、自軍の駒に加えます。
「じゃあ、こうと」私が次の手を指すと、
「んう~。良い手やなぁ」義父は考えあぐねながらも、「こうやな」ポン。駒を指します。
今度は私が思い迷うわけです。そして最後は際どい所で負けます。負ける気は全くありませんが、ほとんど僅差で私が負けます。
コンピュータの進化著しい今日。
ネット上ではyahoo!将棋などで不特定多数のひと達が毎日無数の対局を繰り広げています。
しかし、私の対局相手は常に嫁さんのお父さんです。
これはこれで非常に恵まれた環境なのではないかと、対局後、義父が出してくれる和菓子を食べながら思う休日です。

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