週イチ日記

2012.01.09

アリスと回転寿司と教訓

 昔読んだ「不思議の国のアリス」の中で、アリスが食べ物について考えているときに、ある夫人がアリスに向かって「どんな事柄にも教訓があるのよ、でも気づかないだけ」という趣旨のセリフを言うシーンがあります。詳しい脈絡は全然憶えていないのですが、そこだけ妙に記憶に残っていて、それ以来食べ物について何かあると無意識に教訓を探す癖があります。みなさんも下記の話から教訓をみつけてみて下さい。
 僕は、一年に2、3回くらい寿司が食べたくなるのですが、一人でカウンターの寿司屋に行くのはちょっと…という時は回転寿司に行きます。回転寿司のいいところは、いちいち声を出して注文しなくていいところと、例えば最初から「うに」「中トロ」「シーマヨ」と食べても、野暮な客やな~と思われないところです。
 今回は割と早い時間に行ったのですが、既にカウンター席は満席だったので、6人掛けのボックス席に案内されました。寿司ベルト(というんでしょうか)に隣接した席だったので、ベルト側に座りました。5人分の空席を眺めると、(一緒にご飯が食べられる家族や友達って大事だな…)と思い、少し感傷的な気分になりました。気を取り直して、(さてヒラメからいくか)と寿司ベルトを眺めていたのですが、全然ヒラメが回ってきません。仕方ないので、とりあえずキズシとエビを食べました。それでもヒラメが回ってこないので、しばらく来ては去っていく寿司たちを漠然と眺めていました。既に失われてしまった荷物をバッゲージレーンで延々と待っている気分でいると「お客さん!何かにぎりましょか!?」と、突然声を掛けられました。「あ…ヘ、ヘラメッ!」「え?ヘラ?あ…へい!ヒラメ!」数時間ぶりの発声だったのと緊張で、声が裏返ってしまいましまいました。そして、若干の気まずさとともに運ばれてきたヒラメの味は、はっきり言ってよく分かりませんでした。なんだか食欲もなくなったので、セルフのお茶を一口飲んで、混みだす前に店を後にしました。
 この話に教訓があるとしたら、食べたいものを食べることはできても、食べたい状況で食べるのはなかなか難しいということです。

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